Jennykaede??????
日本の昔话14——じっと見つめていました
- Autor: Vários
- Narrador: Vários
- Editor: Podcast
- Duración: 0:02:30
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Sinopsis
むかしむかし、きっちょむさんと言う、とてもゆかいな人がいました。 そのきっちょむさんが、まだ子どもの頃のお話です。 ある秋のこと。 家の人はみんな仕事に出かけるので、きっちょむさんがひとりで留守番をすることになりました。 出かける前に、お父さんが言いました。 「きっちょむや、カキがもう食べられる。あした木から落とすから、今日は気をつけて見ていてくれ」 「はい。ちゃんと見ています」 きっちょむさんは、元気な声で返事をしました。 でも、食べられるカキがいっぱいあるのに、だまって見ているきっちょむさんではありません。 お父さんたちの姿が見えなくなると、さっそく村の中を走り回りました。 「おーい、うちのカキがもう食べられるぞ。みんな食べに来い」 これを聞いた村の子どもたちは、大喜びできっちょむさんの家にやってきました。 そして、長い棒でカキを落とすと、みんなでお腹いっぱい食べてしまったのです。 さて、夕方になってお父さんが家に戻ってくると、きっちょむさんは柿の木の下にすわっていました。 「おまえ、一日中、そうやっていたのか?」 「はい。だって、気をつけて見ていろと言うから、ジッと柿の木を見ていたんです」 「そうか。えらいぞ」 感心したお父さんが、ふと、柿の木を見上げてみると、カキの実がずいぶんとへっています。 「おや? カキの実がずいぶんへっているな。これは、誰かが取っていったに違いない。おい、きっちょむ、これはどうしたことだ?」 するときっちょむさんは、へいきな顔で言いました。 「はい、村の子どもたちが次々と来て、棒を使ってカキの実をもいでいきました。私は言われたとおり、気をつけて見ていたからまちがいありません」 「とほほ。・・・カキ泥棒が来ないよう、気をつけて見ていろと言ったのに」 お父さんはそう言って、ガックリと肩を落としました。おしまい