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日本の昔话13——運のいい鉄砲打ち

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Sinopsis

むかしむかし、あるところに、腕のいい鉄砲打ちがいました。  あるとき、鉄砲打ちが山へ出かけるしたくをして、家を出ようとすると、うっかり手が滑ってしまい、大切な鉄砲を石の上に落としてしまいました。 「ああ! 鉄砲の先が曲がってしまった。・・・でもまあ、鉄砲の先が曲がっても、何か取れるだろう」と、そのまま曲がった鉄砲を持って、猟に出かけました。  鉄砲打ちが出かけた山には大きな池があり、その池にはカモがいて、あちこちで羽を休めています。 「ひい、ふう、みい・・・」  数えていくと、全部で十六羽います。 「まあ、これだけいれば、曲がった鉄砲でも一羽ぐらいは取れるだろう」  そう思って、鉄砲打ちは一発撃ちました。ズドーン!  すると、その鉄砲の玉はジグザグに飛んでいって、何と全部のカモに当たったあげく、岩に跳ね返って、やぶへ飛び込んでいきました。 「こりゃあ、大漁だ! 曲がった鉄砲のおかげで、大もうけができたわい」  鉄砲打ちは、ジャブジャブと池に入ると、十六羽のカモを残らずつかまえて、岸にあがりました。  すると、ふんどしのあたりが、いやにムズムズします。 「なんだ?」  ふんどしをみると、大きなウナギとナマズが三匹ずつ、中であばれていました。  ついでに、わらぐつの中もムズムズするので脱いでみると、中からカニやドジョウが出てきました。 「何とも、こんな事もあるもんだな。さあ、もう帰るか」  鉄砲打ちが引き上げようとすると、やぶの中で、何かが暴れています。 「何だ?」  見てみると、岩に跳ね返った鉄砲の玉が命中したクマが、苦し紛れに土を引っかいていました。  クマが引っかいて出来た穴には、おいしそうな山イモがのぞいています。 「ほう。ついでに、これも取っていこう」  こうして鉄砲打ちは、山イモと、クマと、カニとドジョウと、ナマズとウナギと、十六羽のカモを背負って、山をおりていきました。おしまい