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日本の昔话9——かさじぞう
- Autor: Vários
- Narrador: Vários
- Editor: Podcast
- Duración: 0:03:34
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Sinopsis
むかしむかし、あるところに、貧乏(びんぼう)だけど心優しい、おじいさんとおばあさんがいました。ある年の大晦日(おおみそか)の事です。おじいさんとおばあさんは、二人でかさを作りました。それを町へ持って行って売り、お正月のおもちを買うつもりです。「かさは五つもあるから、もちぐらい買えるだろう」「お願いしますね。それから今夜は雪になりますから、気をつけて下さいよ」 おじいさんは、五つのかさを持って出かけました。家を出てまもなく、雪が降ってきました。雪はだんだん激しくなったので、おじいさんはせっせと道を急ぎました。村はずれまで来ると、お地蔵さま(おじぞうさま)が六つならんで立っています。お地蔵さまの頭にも肩にも、雪が積もっています。これを見たおじいさんは、そのまま通り過ぎる事が出来ませんでした。「お地蔵さま。雪が降って寒かろうな。せめて、このかさをかぶってくだされ」 おじいさんはお地蔵さまに、売るつもりのかさをかぶせてやりました。でも、お地蔵さまは六つなのに、かさは五つしかありません。そこでおじいさんは自分のかさを脱いで、最後のお地蔵さまにかぶせてやりました。家へ帰ると、おばあさんがびっくりして言いました。「まあまあ、ずいぶん早かったですねぇ。それに、おじいさんのかさはどうしました?」 おじいさんは、お地蔵さまのことを話してやりました。「まあまあ、それは良い事をしましたねえ。おもちなんて、なくてもいいですよ」 おばあさんは、ニコニコして言いました。 その夜、夜中だと言うのに、ふしぎな歌が聞こえてきました。♪じいさんの家はどこだ。♪かさのお礼を、届けに来たぞ。♪じいさんの家はどこだ。♪かさのお礼を、届けに来たぞ。 歌声はどんどん近づいて、とうとうおじいさんの家の前まで来ると、ズシーン!と、何かを置く音がして、そのまま消えてしまいました。おじいさんがそっと戸を開けてみると、おじいさんのあげたかさをかぶったお地蔵さまの後ろ姿が見えました。 そして家の前には、お正月用のおもちやごちそうが山のように置いてありました。